2019.01.25 03:02駐輪場 case 03 作・堀愛子あ、どうでもいい話していいですか。めっちゃどうでもいいんですけど、ほんと。僕、今、左手の薬指が超絶痛いんです。今日の朝、駐輪場で自転車5、6台ドミノ倒ししちゃって。ひとりで直してたらいつのまにか、この薬指が悲鳴をあげてました。大袈裟だなぁ。いや、だいぶ、痛い。というか、結婚指輪の指ですよね、結婚式、指痛すぎてはめられなかったら、だいぶきつくないですか。今のところ予定は無いですけど。花嫁逃げますよね...
2019.01.24 02:28駐輪場 case 02 作・木庭美生自転車のサドルがブロッコリー。よく耳にするけど、実際に見たことはない。サドルを盗んでブロッコリーをかわりに残すだなんてどんな気持ちなんだろう。やる側もやられる側も。ここの駐輪場は盗難とかでちょっと地元では有名だって聞いたのになかなかなにも起こらない。普通に生きてたらそんなに事件に会うことなんてないと思う。それで自分の毎日が退屈だなんて言う。非日常を期待する。そう思うのは絶対僕だけじゃないはずだ。面...
2019.01.23 11:30駐輪場 case 01 作・草場あい子その自転車はいつも決まった場所に停めてある。私の隣の隣。フレームのところに変なステッカーが貼ってある。それを見てから電車に乗る。7時45分、私の日常。けど、7時45分。隣の隣。その自転車はなかった。あの変なステッカーが貼ってある。どこを見ても。それを見ずに電車に乗る。違和感。朝起きてカーテン開けないぐらいに、階段左足から登ったみたいに、違和感。その自転車の持ち主のこと、全く知らないけれど、その人の...